トリアージ
Triage

"トリアージ"とは

“選別(する)”と訳すべき“トリアージ”とは、患者の病状からその緊急性を判断し、これによって応急処置や後方医療機関への搬送の優先順位を決定するものです。
トリアージによって、軽傷者をより分けることは当該組織全体の資源負担を軽減させることになり、有限である医療資源の利用を重症者に優先させることによって、医療活動の効果効率をいっそう高めることができます。平等であるべき“生きる権利”が競合するような場合、どの患者の“搬送”を優先させるのか、あるいは誰から“応急処置”を施すのかが公平判断されなければなりません。“トリアージ”はそういった公平性を合目的に解決するソフトウェアであり、“最大多数の最大幸福”という災害医療の基本理念を支えるものです。

月刊ばんぶう1994年9月号掲載 「災害医療のシステム化を急げ」(笹木秀幹)より
参考資料)月刊ばんぶう1995年8月号掲載 「「トリアージ」の実際と解決すべき課題」(笹木秀幹)
詳細は掲載記事をご覧ください。

 

由来

ナポレオンの負傷者分類 (フランス語trier = to sort) に由来
医療物資の不足する中での治療の優先順位を決めるための分類

 

理念

To do "the greatest good for the greatest number" of casualties
限られた環境の中で、できる限り多くの人々を救命する。

 

必要性

- 被災者の搬送手段と搬送順位の決定
- 被災者の治療手技と治療順位の決定
- 救急救命活動に必要な人材、医療器材の決定
- 搬送先医療機関に求められる医療体制(設備・人材など)の決定
- 上記における迅速かつ的確な決定基準
- 一般市民(非医療従事者)と医療従事者との連携
- 災害現場と後方医療機関との連携
- 現場医療活動の調整

 

方法手段

Simple Triage And Rapid Treatment System
5-Category Triage System
Triage Tags

 

搬送先医療機関の決定

 

応急処置後の医療機関搬送
搬送手段の決定
搬送先医療機関の決定
 - スタッフ、空きベッド、手術室、…のモニタリング
第一波プロトコル
土曜日午前2時を想定し病院をスコア(First Wave Score)